2014年10月27日月曜日

税法の世界に対する思い

税法に対する、弁護士としての思いは、2014年7月、日本加除出版社から出版していただいた拙著の「はしがき」と「おわりに」に記したとおりです。
税理士・弁護士のための税務調査の後の不服申立てガイド

一言で言えば。

税務調査、課税処分等の世界、もっと法化される余地がある、ということです。
弁護士の目からみたら、えっ?こんな事実認定してるの?それを税理士さんは、納税者は本当に受け入れているの?といったことです。

しかし、じゃあ、弁護士だけで税務調査の立会い、要は、おかしな調査でおかしな修正申告がされないよにとチェックできるかとういと、それは不可能です。
弁護士業を本業としていて、税理士登録し、法律事務所で申告業務ができますという方がいらっしゃったら、無知の知を知れ、と思います。
知らないことを知らなければ、弁護士でも相続税の申告書の作成の仕事を受けてしまったりするのでしょう。
そういうことです。

しかし、税理士の先生方も、本当に証拠評価や事実認定論を専門的に経験として仕事とされているのか。裁判所でのどのような裁判手続きのもと、どのような心証をとって裁判所で事実認定がされるのか、また、法律の解釈論、先例判決の評価はどう考えるのかといったことは本業から外れているのがほとんどだと思います。

この各専門性の狭間に落ち込んでいるのが、今の日本にいる納税者ではないかと思います。
それが国税審判所での4年間の経験で、抱いた問題意識です。
納税者のために。

そのためには、税理士と弁護士の協働が、対課税庁との場面では不可欠だろう。
それが今の一つの方向性です。

納税者を応援したい、足らずを知る税理士さんを応援したい、
弁護士はあくまで伴走者。

訴訟になったら、税理士は「補佐人」とされていますが、
訴訟の前段階では、弁護士が税理士の「保佐人」であってもいいのではないか。
そうした思いから、徒然と税法周りで、思うこと気づいたことなどを綴っていきます。

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